今日も台風で、外に出られません。そんな日は一人静かに家にこもり、ラジオの修理をしています。遠い静岡県から修理のためやってきたクラシックカーのカーラジオ、可哀そうにも何ヵ所も故障しています。製造されてから数十年、持ち主に愛されたカーラジオ、なんとか直してあげようと思っています。雨風の強い台風の中、このラジオの治療を続行をしました。
古いラジオを治療する、古ラジオ修理工房
古いラジオは今、断捨離の対象です。ですが、私が高校生時代だった50年前に高校受験ラジオ講座や深夜放送を聞いたラジオ、何故だか今でも手放すことができません。このラジオを捨てることは、自分の青春時代を捨てることに等しい気持ちになるのです。ラジオ以外にも、高校時代に使ったナップサックは今でも現役です。他にもたくさんあります。今勤めている郷土館、その中には昭和に活躍した道具たちが静かに眠っています。その道具たちを使ったり見たことがある私は、どれにも愛着があります。・・・・「愛着」それは老いの現れなのでしょうか。
自作シグナルインジェクタ 電子回路のあちこちを探索 正常な中間周波
さて、今回からは電子回路の故障個所を探索することにしました。大雑把にラジオの電子回路は高周波回路と低周波回路から構成されます。自作のシグナルインジェクタやシグナルジェネレータを使って高周波回路から探索するこにしました。すると、高周波回路は正常であることが分かりました。その証拠には1kHzで変調された搬送波1MHzの電波を拾います。
搬送波1MHz(1kHzで変調)の電波発信 受信後の綺麗な中間周波
いろいろ調査していると、わずかですがラジオ放送を受信することが分かりました。例えば、台風接近に伴う避難を勧告してる大分放送を受信しました。つまり高周波回路が正常である証拠です。次回は故障が推定される低周波増幅回路を調査しようと思います。低周波回路の故障で一番多いのは電解コンデンサの容量低下です。とにかく音が出るように直そうと思います。それが終わると、次に受信感度や音質などについて調整しようと思います。
この低周波増幅回路のどこかの部品が故障