引き続いて松下製のトランジスタラジオ AT-175Jを修理していますが、エアバリコンを基板から取り出している時に、たまたまバーアンテナに触れました。すると、何かもごもごするのでおかしいなと思いました。そこでバーアンテナをいろいろ調べると、なんとバーアンテナが中央付近で折れているではありませんか。折れた個所がアンテナコイルで覆われていたのでこれまで気が付かなかったのです。これでは、ちゃんとラジオ放送を聞けるはずがありません。
真ん中付近で、ポッキリ折れていたバーアンテナ
以前、日立製のトランジスタラジオのバーアンテナ修理をしたことを思い出しました。修理と言っても、折れたバーアンテナを接着剤で固定しただけなのですが。この松下製トランジスタラジオのバーアンテナはとても薄いのが特徴です。薄いため、ラジオを小型化するには適していますが、薄い分ちょっとした衝撃で割れやすい欠点があります。このラジオを落下させた時か何かの衝撃で破損したに違いありません。
瀬戸物のような割れ口 接着剤で張り付ける
全く同じバーアンテナはもう手に入れることができません。仕方がないので、接着剤で張り付けることにしました。瞬間接着剤を薄く塗布した後、すばやく動かないような治工具を使って固定しました。この固定治具は木工用の物です。割れたバーアンテナではラジオ受信の性能は落ちていると思いますが、割れ口を極力固定したので接着しないままよりは良いと思います。
接着剤を薄く塗布後、バーアンテナの両側を治工具で固定
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古い松下製トランジスタラジオ AT-175Jの修理(4)
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