今回、上関町戸津(へつ)地区の戸津八幡宮に行きました。2月末の上関桜まつりに行った時に白井田地区に行きましたが、その時に行き損ねた八幡宮です。とても気になっていたため、今回この八幡宮に来てみました。
北西側にお寺が見える戸津地区の街並み
最初戸津八幡宮は普通の神社ではないかと思っていましたが、意外に変わった神社でした。まず、後宮が新たな屋根や柱で囲まれていることです。その工法は、平群島の早田八幡宮後宮と同じ工法ではないかと思われます。
戸津八幡宮と石鳥居 戸津八幡宮 後宮を囲む屋根と柱
もっと驚いたのは、拝殿の構造です。普通の神社はほとんどが神殿作りです。しかし、この戸津八幡宮の拝殿は、茅葺屋根と同じように屋根裏が見えるのです。屋根の中央に何本もの柱が集まるような構造なのです。今は無くなってしまった茅葺屋根を彷彿させる珍しい作りでした。
茅葺屋根を彷彿させる戸津八幡宮の拝殿
さらに、屋根は茅葺構造ですが、屋根の側面は土壁のしっくい構造なのです。普通の神社の拝殿ももともとはこのような構造で、天井を設けて神殿作りにしたのかも知れません。こんな所で茅葺構造を見るとは思いませんでした。日本の建築技術の特徴の一つは、木の曲がりを生かすことです。この戸津八幡宮拝殿を作った宮大工は、いい仕事をしたと思いました。
柱が屋根中央に集まる屋根構造 屋根側面は土壁
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上関町 戸津(へつ)の戸津八幡宮を散策
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