この春から、羊の原毛や綿などの繊維を使い、紡いで、染色して、編むか織りをしようかと考えています。郷土館の機織り機修理のめどが立ったためです。綿の種まきから織りまで一貫してできそうです。つまり、江戸時代から明治にかけて田布施の重要な産業の一つであった織物を一貫して体験できるのです。とは言っても、郷土館にあるのは江戸から明治にかけて使われていた古い道具が中心です。工具も直しながらの織りになりそうです。
素敵なテーブルで談笑 機織りをするOさん 機織り体験するTさん
私は羊毛の紡ぎや織りは知っていますが、綿は全くの素人です。そのため、綿の種まきから機織りまでを自宅でしている大波野のOさんの元を訪ねました。そして、綿の紡ぎや織りなどを見せていただきました。そして、訪れた3人全員が織りを体験しました。私は柳井市で柳井縞を体験したことはちょっとだけありますが、今回のような広い幅の反物を織るのは初めてです。縦糸が600本だとのこと。この縦糸を張るだけでも大仕事のように思えます。
Oさんに機織りを教えてもらい体験しているTさん
織りが初体験の3人、おっかなびっくり体験しました。体験後、織った生地を見ました。すると、Oさんが織った生地とあきらかに違うのです。特に横糸の詰まり具合です。3人が織った横糸は詰まりすぎてぎゅうぎゅうなのです。Oさんが織った横糸はすっきりしているのです。横糸を均等に詰めるにはやはり年季がいるのでしょう。良い体験になりました。郷土館の機織り機の修理が終われば、縦糸が200本程度の体験専用の機織り機にしようかと考えています。
Oさんの織った横糸と3人が織った横糸には明らかな差
織物に関して4月は忙しい月になりそうです。古代田布施で使われていたスピンドル(コマの部分を焼いて)を再現すること。田布施農業工業高校で羊の原毛刈りを見学させていただき、原毛をいただくこと。いただいた原毛を脱脂すること。そして、綿の種まきや染色に使う藍や紅花の種まきをすることなどです。原毛は、脱脂すればすぐに紡ぎに入れます。綿は収穫が秋になりそうなので、紡ぎは秋になってからになりそうです。染色は夏から秋にかけてです。
紡ぎと織りの見学と体験が終わると、Oさんと3人で天王原古墳と納蔵原古墳を訪れました。途中、犬を連れて散歩中の同級生に偶然会いました。
訪れた納蔵原古墳 右からOさん,私,K君.Tさん 撮影はEさん