このSONY製トランジスタラジオTR-714の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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AGC回路をたどって行くと4端子電解コンデンサがありました。私の経験では、古いトランジスタラジオに使われている素子のうち、故障が一番多いのは電解コンデンサです。能動素子であるトランジスタは意外と故障がありません。電解コンデンサは経年変化があるためか容量抜けがよくあります。そこで、この4端子電解コンデンサを取り外すことにしました。その前に、その電解コンデンサが取り付けられている基板部分がひどく汚れていたのでアルコールで綺麗にしました。
基板を綺麗にする。左の丸は4端子電解コンデンサ、下の楕円はAGCの線
ある程度基板を綺麗にすると、4端子電解コンデンサが取り付けられている箇所の半田を吸い取りました。そして、コンデンサを取り外し易くしました。ラジオペンチで4端子電解コンデンサを摘んで引っ張り基板から引き抜きました。
半田を取ったコンデンサ取付け箇所 4端子電解コンデンサを抜き取る
4端子電解コンデンサは、3個の電解コンデンサを内包したコンデンサです。4端子電解コンデンサを抜いたスペースには、1個の電解コンデンサしか取り付けできません。代わりの電解コンデンサ一個をいろいろ取り付けて試してみました。
容量抜けしていた4端子電解コンデンサ、端子が4個
すると、AGC回路側に正常な電解コンデンサを取り付けた場合だけ音量不良が直ることが分かりました。また、ピーピーとハウリングのような音も出なくなりましたし、音のひずみも収まりました。やはりこの4端子電解コンデンサに内包されたしたコンデンサ3個分のうち、少なくともAGC側のものの容量抜けは間違いないようです。
ストック中の電解コンデンサを選ぶ 4端子電解コンデンサの所に挿入
残り2個分の電解コンデンサは取り付けなくてもあまり変わりませんでした。今後秋葉原に行って、4端子電解コンデンサが売っていれば購入して取り替えようと思います。売っていなければ、同じ容量の超小型タンタルコンデンサ3個と入れ替えてみようと思います。とりあえず今回は、AGC回路に正常な電解コンデンサを取り付けることで修理完了としました。
音量を正常に上げ下げできるようになったトランジスタラジオ
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古いSONY製トランジスタラジオ TR-714の修理(6/8)
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