あらかじめ購入しておいたしいたけの菌を、こならの伐採木に打ち込みました。菌は駒状になっており、木に開けた穴に金づちを使って打ち込みます。打ち込む数は木の大きさによって適正数があります。木の表面の約40平方cmに一つの菌を打ち込むのです。多すぎれば菌の無駄に使いになり、少ないと雑菌が生えてしまいます。そのため、私は打ち込む前に適正な位置にチョークで印を付けてから打ち込んでいます。
チョークで印を付けた位置にしいたけの菌を打ち込む
チョークの印は私流の方法で付けています。まずは、ぐるりと幹の円周上に8cmごとにマーキングします。続いて、そのマーキング位置から幹の円柱上に20cmごとにチョークで印を付けます。これでチョークでの印付けは完了です。続いて、その印を基に特殊金づちか電気ドリルでどんどん穴を開けていきます。チョークによるマーキングは面倒ですが、正確に穴を開けることができます。このようにして約40平方cmに一個ずつ駒を打ちます。
円周上にチョークでマーキング 幹の円柱上にチョークでマーキング
穴を開けるには二つの方法があります。一つは、電気ドリルで開けます。専用ピットを装着して開けます。適正な直径で、しかも適正な深さで穴が開くのです。私はほとんどこの方法で穴を開けています。充電式のドリルではすぐに蓄電池の電気を消耗してしまいます。家庭用100Vのコードを作業場所まで引いて、100V電源の電気ドリルを使って穴を開けています。
電気ドリルで穴開け 駒状の菌を穴に差し込む 金づちで菌を打ち込む
もう一つの穴あけ方法は、穴あけ専用の金づちで開けます。チョークで印を付けた位置に勢いよく金づちを振り下ろすのです。すると、菌を打ち込むのにちょうどよい穴がすっぽり開くのです。ただし、ずれて空くことが多く穴の位置にばらつきが出ます。電気コードを引けない山奥で作業するときは、この方法でしか穴を開けることができません。
穴あけ専用の金づち 規則正しく菌を打ち込んだ木
すべての伐採木にしいたけの菌を打ちこむと、菌が育つように一年間寝かします。木漏れ日が差し込む林の中の、風通しが良く、適度に湿り気がある場所に置くのです。山まで一輪車でよいしょと運び、並べて置きます。直射日光が当たらないように遮光シートをかけてきます。風通しが良い穴あきシートです。さて、来年の今頃までに菌は元気に成長しているでしょうか。しいたけが収穫できるようになるのは再来年以降です。しいたけ栽培は気の長い農業なのです。
山まで一輪車で運ぶ 横にゴロンと寝かせる 遮光シートを被覆
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しいたけの菌を、こならの伐採木に打ち込む
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