先日、羊の原毛を郷土館で脱脂しました。しかし、郷土館は給湯設備がないため電気ポットで沸かしたお湯を使って脱脂しました。電気ポットで沸かすお湯の量はわずかなものです。そのため今回、お湯がふんだんに使える麻郷公民館で脱脂作業を行いました。お湯の温度も自由に設定できるのでとても助かりました。
原毛の汚れを取っている皆さん、脱脂のついでにゴミ取り
脱脂作業には大きく二つの作業があります。最初に、熱めのお湯に原毛を1時間程度浸します。1時間後原毛が十分に柔らかくなると手で汚れを取り除きます。続いて、汚れたお湯を捨て、再び熱いお湯を入れます。今度は、十分に溶かした原毛用洗剤を注ぎ攪拌します。やはり1時間じっくりと浸します。しばらくすると、脱脂された汚れが溶けたり浮いてきます。1時間後に汚れた洗浄液を捨てます。
洗浄前の原毛 給湯器から60°のお湯 お湯で汚れを取った原毛
最後に洗浄した原毛から石鹸成分を洗い流します。3度ばかりお湯で洗い流しました。その間も気が付いた汚れを手で取り除きます。水で洗い流した原毛は網に入れてお湯を落とします。強く絞るとフェルト化するためしたたり落とします。ある程度お湯が取れると、原毛をほぐすようにして、天日乾燥します。このようにして原毛を脱脂しつつ汚れを落としました。天日乾燥が終わると、やっと紡ぐことができます。
洗浄液に浸かった原毛を洗う 手で軽く押すように洗浄液を落とす
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毛糸紡ぎのため、羊の原毛を洗浄
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