ひなげしは私の大好きな春の花です。毎年のように花を咲かせています。ひなげしが好きな理由は、紙切れのような薄い花びらと花色です。薄い花びらは可憐で、少しの風でもひらひらします。花色は白色,黄色,橙色でなどす。ところが、去年の秋に種を蒔くのをすっかり忘れていました。それを12月に気が付いたのです。種まき時期を過ぎていたため、最後の手段で種まきをしました。極寒の地域では、この方法を使って冬を乗り切ることがあります。
雑草に埋もれたひなげしを救い出すように、周りの雑草を抜く
具体的には、地下に向かってV字型に畝を掘ります。通常畝は土を盛り上げますが、穴を掘るように溝を作るのです。その底にひなげしの種を薄く筋蒔きます。そして、その溝を覆うように隙間なく寒冷紗を被せます。こうすると、一種の温室になります。昼は暖かく、夜は霜が降りず、霜柱もできません。今回、種まき後3ヶ月ぶりに寒冷紗を外しました。
12月に被せた寒冷紗 寒冷紗を3ヶ月ぶりに外す 雑草に埋もれたひなげし
寒冷紗を外すと、ひなげしが芽を出して無事に育っていました。そして、予想はしていましたが雑草も育っていました。雑草にとっても、育ちやすい環境だったようです。寒冷紗をすべて外すと、邪魔な雑草を抜きました。苗と雑草の区別がつかない人にはできない作業です。その昔東京に住んでいた頃、雑草を抜く作業を他の人にお願いしたら、大事な苗も抜かれて大失敗したことがあります。種まきや苗作りは他人に任せてはいけません。
雑草と見分けがつかないひなげし 周りの雑草を取り除いたひなげし
ひなげしの栽培が難しいのは、種がとても小さいことです。種を蒔くのではなく、土の上にパラパラと落とします。そして、水を優しくまきます。すると、極小の種が土の隙間に入って落ち着きます。次に難しいのは移植です。移植はできないと思った方がよいでしょう。根っごと引き抜くように移植すると確実に枯れてしまいます。スコップで苗全体を根ごとり掘りあげて移します。難しいからこそ愛おしいのだと思います。
雑草を抜き終わったひなげしの畝