修理中のカーラジオの症状は、電源スイッチが不安定で、入ったり入らなかったりするとのこと。今回は電源関連の調査をしつつ、電源スイッチのON/OFFを確認しようと思います。通常ならばラジオの背面などに回路図があるのですが、このカーラジオはありません。そのため、まずは電源部の回路図を作成することから始めました。
カーラジオの電源周辺部、普通のラジオより複雑
私の回路図の書き方なのですが、最初、カーラジオの現物通りに絵取ります。次にその図を元に回路図を書きます。この作業は石碑の翻訳作業に似ています。最初石碑を読み下し文にし、次に誰でも読めるように現代語訳します。回路図が出来上がると、回路図から順序立てて故障個所を探索します。今回は電源スイッチがおかしいことが分かっていますので、最初にスイッチを調査しました。
ラジオの現物通りに絵取った図 左の図を回路図化
問題の電源スイッチですが、ボリューム兼用のプッシュスイッチです。端子にテスターを当てたまま、スイッチを何度か押しました。すると、スイッチが入ったり入らなかったり不安定であることが確認できました。よく見るとスイッチを固定しているハトメがぐらぐらしています。運転中にラジオを聞きたい時、電源が入ったり入らなかったりしたらとてもイライラします。このような故障は直すのが困難です。交換するボリューム部品が今では手に入らないからです。接点復活剤を使っても直らない場合は、スイッチを分解して清掃するしかありません。あるいは秋葉原で同等のボリューム部品を探すしかありません。
テスターを当ててスイッチの検査 ハトメが緩んでぐらぐら
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古い東芝製カーラジオAR-109(日野コンテッサ搭載)の修理(2/x)
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