今年初めての綿繰りと糸紡ぎをしてみました。最初に綿繰りをました。棉繰りとは綿から種を取り除く工程です。綿の実から取り出した綿を、そのまま綿繰器に入れてもうまく種と綿を分離できません。あらかじめ手で広げるなどしてほぐしておく必要があります。一つ一つほぐすのは面倒です。最近は袋に綿をまとめて入れて細い棒で叩いています。
糸紡ぎ中、まだ江戸や明治時代のように細い糸が紡げず
次にハンドカーダーを使って、種を取り除いた綿をさらにほぐします。昔はほぐすために弓を使っていました。私の祖母も布団直しの時、弓を使って古い綿を柔らかくほぐしていました。そのほぐした綿を棒状に丸めます。続いて糸車を使って糸紡ぎします。棒状の綿からするすると引くようにして糸にします。しかし、今だに江戸や明治時代に田布施で紡がれた糸のように細くは紡げません。瞬間的にしか極細に紡げないのです。まだまだです。
綿繰器で綿の種取り カーダーでふわふわに ほぐした綿を棒状に
糸紡ぎをしていて、糸車の糸が滑ることがあります。滑りを直すため糸を張り直しました。古い糸を外して、新しい糸をピーンと張りました。すると、滑らないで糸車が回るようになりました。また滑りはじめたら松脂を塗ってみようと思います。この一年は去年と同様に、綿や藍の栽培、綿繰り、糸紡ぎ、織り、染めなどをしようと思います。一年間の作業工程は定まってきたので、より上達するように努めようと思います。
古い糸を外し、新しい糸を張る 新しい糸を車輪にはめる
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綿繰りはじめ・紡ぎはじめ
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