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Channel: 東京里山農業日誌
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糸紡ぎの基本用具スピンドル(紡錘子)を何種類か制作

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 古代の遺跡から紡錘車が出土することがあります。この田布施でも出土しています。これはスピンドル(紡錘子)の車輪の部分です。軸は木製のため腐ってしまい残りませんが、石製や素焼き製の紡錘車は遺跡として残ります。今回、紡錘車を木製や素焼きの土(田布施産の粘土)で作ってみました。なお、石製は研磨するのに時間がかかるため作りませんでした。合計14個のスピンドルを制作してみました。明日の田布施コットンクラブで皆さんに使ってもらい、よければ1個/1人でお分けしようと思っています。また、コットンクラブ以外の方でも興味がある方がいればお分けしようと思います。

            制作してみた各種スピンドル


 まず、木製の紡錘車をたくさん作りました。作り方は簡単です。電動ドライバの先端に、板を丸く繰り抜く円周ノコギリを取り付けます。そして、10個以上の紡錘車を板から次々に取り出しました。バリがあるので、紙やすりで丁寧に磨きます。続いて、軸を作りました。軸は安い箸を加工して作りました。作った紡錘車に軸を差し込んで接着剤で固定すれば出来上がりです。持ち運びしやすいように、紡錘車と軸を取り外すことができるスピンドルも数個制作しました。

 円周ノコギリで繰り抜き   紡錘車のバリを取る    軸の底部を研磨
  

 2年前に制作した素焼き製の紡錘車があります。その紡錘車に軸をさしこんで素焼き製スピンドルを作りました。木製より重い紡錘車です。そのため、回転が落ちにくい特徴があります。ただ、焼き方にむらがあると偏芯するため、回転中に軸がグラグラします。ただし、研磨すれば木製よりも優れたスピンドルになります。

   紡錘車と軸をボンドで固定     左から、本焼き、素焼き、木製の紡錘子
 

 スピンドルが完成すると、去年収穫した綿を使って実際に糸を紡いでみました。個人的な感想ですが、一番使いやすかったのは素焼き製のスピンドルでした。続いて、木製紡錘車でした。素焼きに釉をかけて本焼きした紡錘車のスピンドルは偏芯して軸がグラグラしました。糸を紡げないことはないのですが、扱いにくいスピンドルでした。素焼きや石製の紡錘車が古代に使われた理由が良く分かります。木製の場合でも直径を大きくすれば、素焼き製に劣らないスピンドルになると思います。

木製スピンドルで糸紡ぎ   素焼き製スピンドル    本焼きのスピンドル
  


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