今回、偶然出会った古老のおかげで行者山に登ることができました。これまで、どこに登山口があるのかさっぱり分からず何度か探していました。たまたま田布施街から大波野に抜ける農道を通っていると、歩道を古老が歩いていることに気が付きました。ダメ元で声をかけてみました。すると「途中まで行って道を教えちゃるけえ、きんさい。」と言って、登山口まで案内していただきました。ありがたいことです。
農道付近から見上げた行者山 登山口近くの農場
農道脇にある細い山道を、古老と一緒にしばらく歩くと農場がありました。農場を過ぎたところに森に分け入る登山口がありました。登山口と言っても道標らしきものはありません。ここで古老と別れました。登山口を登り始めると竹藪がしばらく続きました。がれた斜面のけもの道のような暗くさびしい一本道を、30分位でしょうか登り続けました。すると、急に視界が開けて頂上にたどり着きました。
けもの道のようなさびしい一本道 開けた行者山の頂上
行者山の頂上は、遠くから見る以上に開けていました。この頂上から南側の眼下に田布施町から平生町にまたがる平野を見渡すことができました。なかなか良い眺望です。古老の話では、「この山の名前のとおり昔、余田の神社の方が年に2回ほどこの頂上に来て行をしていた。」との言い伝えがあることです。古老が子供の頃には、その行は行われなくなっていたそうです。
行者山頂上から田布施方面を見下ろして、すぐ下は波野地区
頂上にはお地蔵様を祭った4畳ほどの建物があったそうです。しかし、台風で建物が壊れたため解体したそうです。そして今、そのお地蔵様は頂上にあるコンクリート製の小屋に安置されています。山全体が手入れされていないためか、今はうっそうとした森になっています。しかし、元々は岩だらけの荒々しい山だったのではないでしょうか。
行者山頂上から平生方面を見下ろして、熊毛南高校(丸印)がよく見える
頂上には10分程度しかいませんでした。夕刻が近づくと、深い森に包まれた山道は真っ暗になって歩くことができなくなりそうでした。このため早々に下山しました。厚く積もった落ち葉を踏みしめながら下ると、元来た農場に着きました。運良く親切な古老に出会って、行者山へのルートを知ることができました。
頂上に立つ大きなクスノキ 登山口近くの農場に帰着
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田布施 行者山ウォーキングの調査登山
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