織物と染物の歴史展の準備がようやく終わりました。当初と比べて展示数が大幅に増えて80点以上になりました。そのため、新たに会場の中心にパネルを設置して展示しました。また、展示するだけではなく、綿繰り,糸紡ぎ,かせ繰り,織りなどを実演できるようにしました。大雑把に言って四つのコーナーに分かれています。一つ目は江戸時代の織物と染物の生産と流通。二つ目は綿からどのように反物が生産されるか。三つめは織られた反物がどのように和服になるか。四つ目は染物体験のコーナーです。今までにない郷土館の展示会ではないかと思っています。
明治時代に織られた布サンプル,各種型紙,和服の仕立てなど
江戸時代の織物と染物コーナーでは、織物の担い手だった女性達の生活を記載しています。それを見ると、織物の重要性が、島に住む女性と平野に住む女性では違います。例えば、平野に住む女性は農業の合間に織物をしていたことが分かります。一方で島では織物の合間に海産物などの収穫をしていました。つまり、織物の重要性が地域によって差があるのです。そして、食料自給率と織物が微妙に関わっていることが分かります。面白いのは、米作地帯だからと言っても必ずしも自給率は高くないことです。
郷土館前の看板 綿繰り・紡ぎ実演 江戸時代の織物流通
展示会開催中に、応募があった方による藍染め体験もします。今回、藍染め体験の道具などを取り揃えました。指が染まらないように手にはめる使い捨て手袋、金槌、板、布(絹と綿)、小石、糸などです。当初、子供達の体験を想定していましたが、今のところおばさま方の申し込みの方が多いです。新聞に掲載されれば、申し込みが増えると思います。それに備えて、何人かの方に支援をお願いしています。今後も藍染め体験の申し込みがあるでしょう。ただし、コロナのため人数制限を設けています。藍染め体験で使う藍の生葉は、私の畑から毎日のように根ごと抜いて郷土館に持っていきます。
織物や染物の加工ルート 展示会会場の南側半分
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田布施町郷土館 織物と染物の歴史展示会の準備(3/3)完了
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