先日畑の草を刈っていると、幅広く雑草が枯れている箇所がありました。その枯れた葉を覆うようにラーメンのような細長い糸状のものがたくさん絡みついていました。一目で分かりました。これは根なしカズラです。根も葉もない不思議な寄生植物です。相手の植物の茎に絡みつくと、棘のようなものが茎に差し込みます。差し込まれた棘は、根のように相手の養分を吸い出すのだそうです。そもそも植物なのに葉緑素が無いため、緑色ではなく黄色です。ラーメンをぶちまけたように相手の植物を覆いつくします。養分を吸いつくすと、その植物は枯れてしまいます。すると、隣の植物に狙いを定めるのです。こうして、あたり一面の植物が枯れつくされてしまいます。
相手の植物に絡みついて養分を吸いつくす根なしカズラ
それにしても不思議な生き物です。襲うのは主に広葉雑草で、稲やススキなどのような禾本雑草は襲いません。根なしカズラは、たまたま雑草を襲っていましたが、小豆や大豆などの作物なども襲います。春になると、小さな根なしカズラが出てくるので注意が必要です。
この植物は、動物で言えば寄生と言うよりも魚を食べるサメのようなものかも知れません。植物を食べる植物と言った方が良いかも知れません。根なしカズラは、一方的に相手の養分を吸い取って枯らします。雑草の中で食物連鎖の頂点に立つ植物なのかも知れません。
根なしカズラに覆われ、枯れた植物 根なしカズラの花
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草刈り中に発見、寄生植物の根なしカズラ
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