今日は朝から雨です。畑仕事ができないため、引き続きSONY製トランジスタラジオ TR-610の修理をしました。前回は、内部に使われているトランジスタをはじめとする素子を調査しましたが、今回はラジオ本体に付けられた手提げを直すことにしました。この手下げを使うと、ラジオを手下げにして持ち歩くことができますし、ラジオを倒立させる置く支えにもなります。
動きが甘くなった手下げの支え部 手下げの根元、なんと針金で固定
手下げとして使うには問題ないのですが、この手下げの根本部分が緩んでいるために、ラジオをテーブルなどの平らな場所に倒立させることができません。すぐにペタンと倒れてしまいます。コ型の手下げをいったん外すことにしました。外すためには、手提の基部を取り外す必要があります。その根本、ワッシャのような金具が使われているのかと思っていたら、細い針金が巻かれていました。修理時にワッシャを無くして、やむなく針金で巻いたのでしょうか?
手下げの基部にまかれていた細い針金を解く
手下げの根本にまかれていた細い針金、製造時に手下げの基部穴に細い針金を通して巻いていたのでしょう。細かい手作業だったに違いありません。このような、針金を使った固定方法は他のラジオで見たことがありません。当時の製造方法の苦労を見る思いです。ある意味、手作り感があるラジオと言えるでしょう。
細い針金を解いて取り外した、コ型の手下げ
手下げを使ってラジオを倒立できなくなった理由は二つあります。一つは、手下げ自身が長い年月の間に緩んでしまったことです。そして二つ目は、ラジオ本体部分のプラスチック部分が摩耗したために手下げを支えきれなくなったことです。ラジオ本体の支え部を直すことは不可能ですので、今回は手下げの緩みを直すことだけにとどめました。
緩まなくなった手下げ 手下げの基部を再び細線で巻く
手下げの緩みを直して、再び元のようにラジオ本体に取り付けました。以前は倒立することができず、ペタンと仰向けに倒れていました。しかし、手下げの緩みを直したことによってラジオがちゃんと倒立するようになりました。しかしながら手で強く押すと、簡単に倒れてしまいましす。平でない石の上,風が吹く野外,グラグラするテーブルなど、不安定な場所で倒立させて使うのは避けた方がよさそうです。
手さげの緩みを直した結果、倒立できるようになったラジオ
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古いSONY製トランジスタラジオ TR-610の修理(3)
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