前回、マオランの繊維を草木染めしましたが、紅花(紅色)と紫根染めをしていませんでした。今回、その残り二種類の草木染めをしました。最初に紫根染めをしました。紫は私が一番気に入っている色です。ちなみに古代の十二階の冠位では、確か紫が最も高位を示す色でした。それだけ、貴重な草木染めだったのでしょう。
右端が今回染めた紫色、その隣が紅花で染めた紅色
ほとんどの草木染めは水を使いますが、紫根染めはアルコールを使います。私は電子機器の洗浄に使っているメチルアルコール(100%)を紫根の溶剤に使っています。度数の強いお酒を使っても良いと思います。色素を溶かしたメチルアルコールを水で薄めてマオランの繊維を紫色に染めました。
アルコールに溶かした紫 マオラン繊維を浸す 紅花の黄色を溶かす
続いて、紅花を使ってマオランを紅色に染めました。ただ、染める前に紅花から黄色の色素を取り除く必要があります。そのため、紅花の花弁を水の中で何度も揉みます。そして、黄色の色素を少しずつ取り除きます。水に黄色の色素が現われなくなったら、黄色の色素が無くなった合図です。その花弁をアルカリ液に浸けて紅の色素を溶かします。最後に酸を入れてからマオランの繊維を入れると紅色に染まりました。ちょっとばかり工程が複雑です。染めたマオランの繊維は、後日色別に縄にしようと思います。
紅花の花弁から紅色の色素が溶ける 紫色と紅色に染まったマオラン繊維