続けて古いトラクタを修理しています。なんとかエンジンがかかるようになったため、いったん外に出して各部を調査しました。今のところ大きく損傷しているのは排気口です。永い間に錆びてしまい穴が空いており、グラグラし針金で固定してあります。しかし、どこかに隙間があるようで煙が漏れます。次にタイヤを調査しました。
外に出して各部を調査点検中の、とても古いトラクター
タイヤは4輪共に空気がすっかり抜けていました。40年近く全く使わなかったため、タイヤの空気も抜けてしまったようです。そこで、空気を入れました。前輪はすんなり空気が入りました。そして、右後輪もすんなりと空気が入りました。タイヤに耳をあててもも、漏れている様子はありません。
バルブを取り外す バルブ内のコア 左:壊れたもの 右:新品
しかし、左後輪は空気がスースー漏れて全く空気が入りません。空気を入れるバルブ内のコアが壊れているようです。そこで、新しいコアと取り替えました。すると、今度は空気が漏れませんでした。
ところが、空気を入れて1時間位経った頃でしょうか、突然バーンと言う音が響き渡りました。何事かと思ってトラクターの周りを調べると、空気を入れた左後輪の側面が長さ10cmにわたって裂けていました。これは、もうタイヤ交換しかありません。がっかりです。とても古いトラクターですので、交換するタイヤが在庫しているかどうか分かりません。山口クボタ田布施支店に在庫確認をお願いし、在庫があれば注文することにしておきました。
空気が正常に入った右後輪タイヤ 裂けてしまった左後輪タイヤ
このトラクターの各部を調査していた新たに分かったことがあります。それは、このトラクターは手動でも始動できることです。手で回すためのクランク棒が見つかったため分かりました。それと共に、デコンプレバー位置の理由が分かりました。
手動でエンジンをかける場合、一人がデコンプレバーを圧を抜いて、もう一人がクランク棒を勢いよく回します。エンジンが勢いよく回った頃をみはからってデコンプレバーに圧をかけるのです。手で回して始動すると、バッテリーがあがったような場合、セルを使わなくてすみます。今、クランク棒を使って始動するトラクターはありません。ある意味、歴史的なトラクターではないかと思われます。
一人がクランク棒を回し、もう一人がデコンプレバーを操作
続いて、畑を耕耘するためのロータリーを調査しました。とても面白いのは、ロータリーが左右2軸構成になっていることです。今、このようなロータリー方式は無いと思います。今は、中央一軸方式か側軸方式です。
続いて油圧を調べてみました。ロータリーの上げ下げが出来ますので正常のようです。なお、ロータリーを鎖で上げ下げしています。また、ロータリーも回転させることができます。タイヤさえ直すことができれば、実際に耕耘に使えそうです。
ロータリーの上げ下げは正常 ロータリーは左右2軸方式
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とても古いクボタ製トラクター L15の修理(3)
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