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Channel: 東京里山農業日誌
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古いgeneral製トランジスタラジオ6G630の修理(11)

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この古いGeneral製トランジスタラジオ 6G630の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
  修理( 1/11) 修理( 2/11)  修理( 3/11) 修理( 4/11)
  修理( 5/11) 修理( 6/11) 修理( 7/11) 修理( 8/11)
  修理( 9/11) 修理(10/11) 修理(11/11)



 このトランジスタラジオの修理がようやく終わりました。本体の電子回路などの修理よりも、本体を収納する革に時間を取られてしまいました。今では購入することができない古い規格の電池(BL-R006,BL-M106)を使うこのラジオ、現在購入できる電池(006P)で使えるように最低限の改造をせざるを得ず困ったこともありました。

           ようやく故障を直すことができた古い古いトランジスタラジオ


 最後の確認として、このラジオの受信周波数を調べてみることにしました。SGから電波を出して、規格どおりの電波を受信するかどうかチェックしました。場合によってはトラッキング調整もしようと思いました。

            SGの前に置いて、裏蓋を開けて新しい電池を挿入


 受信可能な周波数は、低い方が520KHzで高い方が1610KHzでした。このラジオの裏蓋の内側に張り付けられている規格は、535KHzから1605KHzです。ほんのわずかにずれていいますが、実用上は問題ないと思います。このままとしました。

     低い方が520KHz                高い方が1610KHz
 

 次にダイヤル調整をしました。このラジオはダイヤルの円盤が取り外しできます。このダイヤルの支持先が正しい値を指すように固定しました。800KHz当たりで指示出ししたかったのですが、その周波数付近はFEN放送があり、SGが出す電波と混信しました。

            外すことができるダイヤル盤は、正しい位置で固定要


 そこで混信しない650KHzで支持出しすることにしました。SGから650KHzの電波を出しました。その電波を受信させつつ、その時に650KHzを指すようにダイヤル盤を接着剤で固定しました。

      接着剤を薄くダイヤル盤裏に    650KHzを指すようダイヤル盤を固定
 

 これでダイヤル盤も正常な位置に固定することができました。実際のラジオ放送を受信して受信感度も調べてみました。低い方で感度が良く、高い方ではやや感度が悪いようです。トラッキング調整してみようかと思いましたが、発信コイルや中間周波数コイルはどれも回せないように固着させてありました。無理に回そうとすると、破損する恐れがあります。このため、このままとしました。

            ひととおり受信周波数範囲、受信感度を調べたラジオ


 問題の革は良い状態とは言えません。しかしながら、手で持ってぶら下げることができるほどには修理しました。また、ラジオ本体の左右の裂け目も遠目にも目立ちません。明らかに傷んだ革ではありますが、私の革修理技術ではここまでで精一杯です。レトロな風貌で、古風な音を出し、一種不思議なこのトランジスタラジオを今後大切に使おうと思います。

             レトロな風貌、レトロな音を出すこのトランジスタラジオ


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