このラジオの回路基板を見ると、配線がとても複雑です。また周波数混合段はこれまた立体配線がされていて回路を読み解くことが困難です。まずは、あきらかに故障してるセラミックコンデンサをこの基板から外すことにしました。外すためには余計な線を外す必要があります。外すのはたやすいのですが、元に戻せるように配線をあらかじめ記録しました。
立体配線されている周波数混合段、丸は外す個所
配線の様子を記録に取ってから、線を半田コテを使って外しました。外したのはいいのですが、半田のヤニなどで銅箔模様がよく見えません。銅箔がよく見えるように、アルコールを綿棒に付けて洗浄しました。
アルコールで銅箔を洗浄中、丸は線をいったん取り外した個所
銅箔部分を洗浄した後、壊れたセラミックコンデンサを半田コテを使って取り外しました。しかし、当時の基板はとてももろいため、次々に銅箔がはがれてきました。そのはがれた銅箔の記録をとっておきました。
丸はコンデンサを外した後の銅箔穴 右丸ははがれた銅箔部
次々の壊れたセラミックコンデンサを外していきました。もろくなっていたセラミックコンデンサは手で摘まんで外そうとすると、ボロボロと小さな破片になってしまいました。よほど永い間、湿気が充満していたのではないかと思います。
楕円の丸は、セラミックコンデンサを取り外して空いた基板の空間
取り外したセラミックコンデンサを手に取って観察しました。これほど傷んだセラミックコンデンサを見るのは初めてです。あまりに傷んでいて容量規格も分かりません。次回、同じ容量と思われるセラミックコンデンサを探して取り付けようと思います。
掌に置いた、ボロボロに傷んだセラミックコンデンサ
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古い松下製トランジスタラジオ T-40の修理(6)
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