東京に行っている間に、小麦畑がすっかり茶色になっていました。早く麦刈りを済ませないと、スズメや鳩などに食べられたり、麦穂が雨に湿って穂発芽してしまいます。
そこで、去年と同じように稲刈機を使って小麦刈りをしようと思いました。倉庫から稲刈機を引っ張り出して、ガソリンを入れエンジンをかけてみました。すると、キャブレターからガソリンが漏れるではありませんか。これでは、麦刈りどころではありません。いつもの耕耘機のキャブレター分解と同じように、稲刈機のキャブレターを修理するはめになりました。
キャブレターからガソリンが漏れる稲刈機
キャブレターからガソリンが漏れる原因のほとんどが、ニードルバルブの故障です。以前耕運機が同様な故障を起こした時は、ニードルバルブをそのものを交換したことがあります。しかし、先端を磨いたり固着箇所を緩めることでほとんどが直ってしまいます。まずは、そのニードルバルブを調べるために、キャブレターを分解しました。
キャブレターの吸入口を外す 底蓋を固定するナットを外す
キャブレターを分解する手順は、最初にキャブレターの吸入口の空気清浄器を外します。そして、ガソリンが通る燃料ホースを外した後、底蓋を固定するナットを外します。底蓋を外すとガソリンを一定の深さにするフロートとニードルバルブが見えてきます。フロートとニードルバルブは一体になっていることが多いため、ビンを抜いて一緒に外します。そして、ニードルバルブ周辺に異変がないかどうか調査します。
底蓋を外すとフロートが見える ピンを外し、フロートとニードルバルブを外す
〇は極小ピンの位置
一番怪しいニードルバルブを調査しました。先端の段付きはそれほどでもありまんでした。ところが、ニードルバルブ内の極小ピンが固着していることが分かりました。このピンはバネで自由に出入りしなければなりません。ガソリン内の不純物が固まって固着したのに違いありません。キャブクリーナを吹きかけて、細いペンチをこじるように動かしていると、ピンが動くようになりました。これで、ガソリンが漏れる故障が治るめどが立ちました。
ニードルバルブのピンが固着して作動不良
キャブレターのニードルバルブ故障を直すと、分解したキャブレターを元のように組み立てました。フロートとニードルバルブをピンで固定し、底蓋をナットで固定し、燃料ホースを繋ぎ、入口の空気清浄器を取り付けました。そして、ガソリンコックを回してしばらく待ち、ガソリンが漏れないことを確認しました。
そこで、チョークを入れて始動ローブを引っ張ると、嬉しいことにエンジンがかかりました。修理に約半日取られてしまいましたが、これで麦を刈り取ることができます。直って良かった!
キャブレターを元のように取り付け 最後に空気清浄器を取り付け