この古い東芝製トランジスタラジ 6TP-385の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
修理(1/3) 修理(2/3) 修理(3/3)
ラジオ放送を正常に受信できるようになったため、あとは筐体についた汚れを取るなどの清掃をしました。このラジオが製造されてから数十年も経っているため、長年の汚れがあるのは仕方ありません。この汚れは一種の使用感ですが、それに愛着がわきます。私は、ラジオに限らず、洋服などもなかなか捨てられません。何でもぎりぎりまで修理して使いたいと思うのは、また使い捨てや段舎利に抵抗があるのは、世代的貧乏性なのでしょうか。
革からトランジスタラジオを取り出して清掃
革は水を浸した布で、汚れが付きやすい縫い目などを重点的に拭きます。また、プラスチックの窪みや角も汚れが溜まりやすいため、清掃します。油脂分などの汚れは無水アルコールを脱脂綿や綿棒に付けて掃除します。
水を浸した布で革を丁寧に清掃 無水アルコールを浸した綿棒で清掃
ラジオで一番汚れが付きやすい個所は、一番触ったり操作する場所です。その場所の一つが音量つまみとチューニングつまみです。つまみ類は回しやすいように、ギザギザ模様が付けてあります。そのギザギザ模様に汚れが一番付着しています。その場所は無水アルコールで擦るのが一番です。
清掃する前の音量つまみ 清掃後の音量つまみ
清掃が終わると、電池を入れてラジオ放送を受信して楽しみました。今、販売しているラジオはほとんどがPLLやCPUを使うなどデジタル化しています。性能も問題ありません。そして、機械がほとんど自動的に製造しています。しかし、このトランジスタラジオのようにディスクリード部品をつなげて製造したラジオは、今のものより性能はやや劣りますが何か手作りのような味があります。製造当時、どんな女工さん達が作ったのかつい思いをはせてしまいます。
私が20代の頃、巨大なテレビ製造工場に勤めていました。当時、中卒や高卒の娘達がベルトコンベアの両側にたくさん並んでテレビを製造していました。その光景をどうしても思い出してしまいます。
清掃が終わると、電池を入れてラジオ放送を楽しむ
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古い東芝製トランジスタラジ 6TP-385の修理(3/3)
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