先日、ある新聞のコラムに、人が生まれる幸せについて書きました。
信心深かった祖母から、「命は循環しているんだよ。」と聞いたことを思い出して書きました。
読んだ方は少ないと思いますが。
「 先日あるお寺をウォーキングしていた時、境内そばに幼タヌキの死骸を見つけました。食べ物が無かったのか、何らかの病気にかかったのかも知れません。この幼タヌキを見て、昔よく一緒に歩いた祖母の話を思い出しました。
祖母は道すがらお地蔵様があると、必ず手を合わせるようなとても信心深い人でした。ある時、一緒に道を歩きながら祖母が時々よろめくことに気が付きました。不思議に思って、なぜよろめくのか尋ねたことがありました。すると、道にアリがいたため踏まないように足を外したとのこと。
祖母が言うには、アリなどの虫は悪い人が生まれ変わった姿だとのこと。命は循環していて、時にはミミズなどの卑しい姿になるそうです。そして、石や土を食べたりする運命が待っていて、最後は獣に食べられる苦痛が待っているそうです。そして、さらに別の虫に生まれ変わるそうです。しかし、アリのように暑い中でもせっせと働いていると、いつかは人に生まれ戻るそうです。赤ん坊が泣くのは、前世の虫だった時を思い出すからだそうです。
病気や戦争さえなければ人は平穏に幸せに暮らすことができます。人に生まれることはそれほど貴重でありがたいことなのです。人の姿でいる時も、良い行いをするかしないかで次に生まれ変わる姿が決まるそうです。」
上関町 七人地蔵