素人ながらこのトランジスタラジオの電子回路を直してラジオ放送を受信できるようにし、さらに外観も綺麗にしました。これで修理は終わりです。最後にラジオ放送をどの程度受信できるのか調査してみることにしました。この調査をもって、このトランジスタラジオの修理を完了することにしました。なおこのトランジスタラジオの型名ですが、TR-710の右隣にはんこで「B」が押してあるようです。このため、TR-710Bが正式名称かも知れません。
ようやく修理が完了したSONY製トランジスタラジオ TR-710
ラジオの性能を示す感度,選択度,忠実度などは測定器具を持っていないので測れません。このラジオの受信範囲だけを調べてみることにしました。修理中は安定化電源を使って3Vを供給しましたが、今回は正規の電源である単三電池2個を使用して調べることにしました。受信範囲仕様はBC帯が535〜1605KHzでSW帯は3.9〜12MHzです。
正規の電源(単三電池2個)を挿入 BCとSW受信範囲の仕様
受信範囲は手持ちのSGを使いました。このSGは故障したものを修理したものですが、とても便利です。感度なども測定できるようですが、その測定器具を持っておらず方法も知らないので今はテストオシレータとして使っています。私にはもったいない測定装置です。
受信周波数範囲を調べるため使用したSG
まず初めに、一番よく受信するBC帯の受信範囲を調査してみました。すると、520〜1704KHzでした。仕様が535〜1605KHzですので、受信範囲がわずかに仕様より広いようですが実用上問題ありません。低いNHK第一から高いラジオ日本まで十分受信できます。AGCもよく効いているため、それぞれの放送の音量もほぼ同じです。トラッキング再調整が必要ないほど放送がよく入ります。
BC帯最低周波数、540KHz BC帯最高周波数、1704KHz
次にSW帯の受信範囲を調査しました。結果は3.96〜13.2MHzでした。受信仕様が3.9〜12MHzですので、これまたわずかに高い方にずれていました。しかし、日本短波放送を正常に受信できましたので、これでよしとしました。短波放送はあまり聞かないので、トラッキング調整はしませんでした。
SW帯最低周波数、3.96MHz SW帯最高周波数、13.2MHz
受信範囲を調査しましたが、それほど規格からずれていませんでした。低い周波数側のラジオ放送も高い周波数側のラジオ放送もちゃんと受信できるためこのままでよしとしました。比較的よくAGCも効いているで、どのラジオ放送局もよく受信できます。電池2個で動作するためとても経済的です。現在でも十分使える実用的なラジオです。これで、このSONY製トランジスタラジオの修理を終わりたいと思います。
外部バーアンテナを取り付け、いろいろなラジオ放送局を楽しむ
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古いSONY製トランジスタラジオ TR-710の修理(7)
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