これからの季節、草刈り作業が多くなります。そのため、草刈機を適時整備しておくことが欠かせません。このところ、草刈機の調子が良くありません。調子が良くない箇所は、①始動時にエンジンのかかりが悪い。②エンジンの回転数を上げられないなどです。今回、エンジンの故障修理の鉄則にのって整備することにしました。まず初めにプラグを抜いて火花が飛ぶ隙間の焼き具合を調べました。それほど汚れていませんでした。また、始動ロープを引くと正常に火花が飛びました。つまりプラグは正常でした。続いて、キャブレターを調べることにしました。草刈機の故障で多いのは経験上、キャブレターの詰まりです。キャブレターを取り外して、微細なゴミが詰まっていないか調べました。
最初に草刈機のプラグを調査、汚れもなく火花OK
キャブレターを点検するには、キャブレターを草刈機本体から外さなければなりません。最初に吸入口カバーを取り外し、ゴミを取り除くスポンジを外しました。この草刈機は二つのナットを緩めるとキャブレターを取り外すことができる構造です。ポンピング管と燃料管を外し、さらにアクセルワイヤーを外してナットを緩めました。そして、キャブレター(キャブ)を草刈機本体から取り外すことができました。
本体からキャブを外す 外したキャブ キャブを分解
キャブレターの故障で一番多いのは、ガソリンを霧状に噴き出すニードル部です。極小の穴(メインニードル)からガソリンが吸い出されて霧になります。その穴に微細なゴミが詰まることがよくあるのです。ゴミそのものが詰まることがあったり、長い間草刈機を使わないでおくとガソリンが気化してタール状のものが詰まることがあります。草刈機を使い終わるごと、ガソリンを抜いておくと本当は良いのです。しかし、つい忘れがちになります。
詰まりやすい極小の穴 キャブレターを元の位置に戻す
キャブレターを修理中、ガソリンを吸い上げる燃料管が割れてしまいました。長い間に硬化したのです。ポンピングすると割れた個所からガソリンが噴出するようになりました。そのため、燃料管を新品に交換しました。今回修理した草刈機は4サイクルエンジンです。エンジンオイルが少なくなっていたため追加しておきました。ちなみに、2サイクルエンジンは、ガソリン自体にエンジンオイルを混ぜています(混合ガソリン)。そのため、草刈機本体にエンジンオイルは入れる必要はありません。
これらの整備が終わってガソリンを入れました。ポンピング後に始動ロープを勢いよく引きました。すると、チョークなしで一発でエンジンがかかりました。一発でエンジンがかかると嬉しいものです。
新品の燃料管 硬化した燃料管 快調な草刈機
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久しぶりに草刈機を点検・修理
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