二回目のほぼろ製作講習会で皆さんを教えた後、みなさんを追いかけるように、中位の大きさのほぼろを作り始めました。同じようにワラを叩いて、ワラくずを取り、そのワラに水をかけて柔らかくしました。そして、同じように馬を使って次々にワラを重ねながら編んでいきました。編み終わると、馬から切り離しました。最後に、底部を蜘蛛の巣のように編み込んで完成です。完成したほぼろは、ワラをいただいた地元の方を差し上げました。喜んでいただけました。
底の内側を蜘蛛の巣のように編み込むとほぼろは完成
ほぼろを作る上で、難しいのは底部の編み込みです。ワラが中心で盛り上がらないように、目分量でワラの中心部を切り取ります。かと言って切りすぎると、中心部がスカスカになり底が抜けてしまいます。底部は最初、底の外側から編みます。まずは、底を円状にチェーンステッチで編みます。昔は交差しながら編んでいましたので、交差編みしてもかまいません。チェーンステッチの方が経験上より丈夫に編むことができます。
ワラを中央に寄せる 底部を蜘蛛の巣編み 最後に裏を編み込む
円状に硬く丈夫に編むと、次にその編み箇所から蜘蛛の巣のように編みます。中心部に向かって編んでいきます。きつく引っ張るようにして編みます。きつく編むことによって丈夫な底になり、重いものを入れても底が抜けることはありません。最後にほぼろの底部の内側を同じように蜘蛛の巣編みします。内側はとても狭いため、鉤針を使わないと編めません。このようにして一つほぼろを完成させました。完成したほぼろは、ワラをいただいた近所の方に差し上げました。今回の経験を元に、正式なほぼろ製作講習会を4月頃に開催しようと思っています。広報などで公募しようと思っています。
鉤針で内側の底部を編み込み 完成した中型のほぼろ
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田布施町のわら細工民具「ほぼろ」の製作講習会(5/5)
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