藍染めした単糸と染色しない単糸を紡いで双糸にしてみました。これは撚りの違いを見えやすくするためです。そこで、下撚りをZ撚りにした単糸を、S撚りとZ撚りにした2種類の双糸を紡いでみました。その双糸の紡ぎ方の違いは、S撚りはボビンを左回転させ、Z撚りはボビンを右回転させます。これまでZ撚りばかりで紡いでいたので、S撚りの紡ぎは最初とまどいましたがすぐ慣れました。S撚りZ撚りの双糸を5m位紡いでそれぞれを比較してみました。
藍染めした単糸と染色しない単糸を紡いだ2種類の双糸
染色するために単糸はループ状の輪束にしていました。双糸に紡ぎやすいようにボビンに巻き取りました。単糸の束をかせくり器にのせると、束を解くようにボビンに巻き取りました。絡みついているとうまく解けません。藍染めした単糸は何度も染め液内でゆらせたり水で洗ったりして毛と毛が絡みついています。そのため、藍染めした輪束は丁寧に巻き取りました。
ボビンから単糸を繰出す 二本の単糸を紡ぐ 単糸二本が紡がれ双糸に
次に藍染めされた単糸と白い単糸を、S撚りとZ撚りの二本の双糸にしました。紡いでいる時に気が付いたことは、S撚りする場合は単糸をしっかり持っていないと撚りが単糸の方に伝染するのです。Z撚りの場合はそれがありません。これはしめ縄で双糸又は三重糸を撚る場合も同じです。
出来上がった双糸にも特徴があります。S撚りは単糸と単糸同士が離れにくいです。逆にZ撚りは離れやすいのです。そのため、S撚りの方が織りやすく編みやすいと思います。ただし、引っ張り強さはほぼ同じようです。しっかりと蜜に織ったり編んだりすれば布としての強さは同じになると思います。間違ってZ撚りにしてしまった双糸を捨てるのはもったいないので経糸に使い、S撚りにした双糸を横糸にして何か布を作ってみようかと思います。編んでもよいかも知れませんが。
S撚りの双糸を紡いでいる途中 Z撚りの双糸を紡いでいる途中
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試行錯誤中、紡いだ単糸を間違って双糸に紡ぐ(5/5) S撚りとZ撚りの双糸紡ぎ
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